日本語は難易度ナンバー1!

英語は多くの日本人にとって難しい言語です。学校教育だけでは実践レベルまで到達する人はあまりいません。ですが、それは裏を返せば、英語圏の人にとっては日本語が難しいということに他なりません。

米国外務職員局のまとめた結果によると、日本語は最高難易度であるカテゴリー5(学習所要時間2,200時間以上)に位置します。さらには、そのカテゴリー5の中でも「最も難しい」とされているのです。その他の言語の習得難易度は、以下を参考にしてみてください。

■カテゴリー5(学習所要時間:2,200時間)
   日本語、アラビア語、中国語、韓国語

■カテゴリー4(学習所要時間:1,100時間)
   ベンガル語、ギリシャ語、ネパール語、タイ語

■カテゴリー3(学習所要時間:900時間)
   スワヒリ語、インドネシア語、マレーシア語

■カテゴリー2(学習所要時間:750時間)
   ドイツ語

■カテゴリー1(学習所要時間:750時間)
   フランス語、イタリア語、スペイン語、ノルウェー語

では、英語圏の人にとって、日本語学習はなぜこれほど難しいのか?複数の外国人に対し、日本語について意見を聞いてみました。

▼難しい点▼

  • 助詞:「てにをは」が意味不明。異なった使い方が多すぎるし、文法書を読んでも判然としない。
  • 読み:英語は26文字しかアルファベットがないのに、日本語には平仮名、片仮名、漢字と覚えるべき文字が多すぎる。
  • 主語の省略:英語は必ず主語が必要なのに対し、日本語は主語がなくても成立する。
  • ハイコンテクスト:いわゆる「行間を読め」という内容が多すぎて、ローコンテクスト(1から10まできっちりと文章で伝える)自分たちの言語体系とは、そもそも考え方からして違う。
  • 簡略化:「ファミコン」や「パソコン」などは一般語として定着しているので、覚えればなんとかなる。だが、「アナ雪」のような急造の略語には対応しきれない。

 

▼難しいが、優れていると思う点▼

  • 漢字:漢字を見ると、未知の単語でもだいたい意味がわかる。例えば、糖尿病という言葉を知らなくても、糖が尿で上手く排出できない病気なのかと想像できるし、あながち間違っていない。英語でDiabetesと言われた場合、その単語を知らないと全く何のことかわからない。
  • 長文:文章を永遠と、続けようと思えば続けられる。奇麗な日本語ではないが、「てにをは」を使って文章をどこまでも長くできるのは、考えながら話す際には楽。
  • 擬音語:これは日本語の難しい点でもあるが、様々な擬音語のおかげで、英語より豊かな表現ができるのだと思う。

 

普段自分たちのネイティブ言語である日本語の特徴について、私たちはあまり意識しませんが、このように英語圏の人も「全く違う」言語に苦戦しながら勉強しているのです。ですが、彼らは同時に「全く違う」ことを挑戦と受け止めて、積極的に吸収しようとします。そういったポジティブな姿勢は、英語が難しいと思ってくじけそうになったとき、見習っていけたらいいですね!