英語が下手なことは恥ではない

一部をのぞき、フランス人は基本的に英語をあまり話したがらないと言われています。その理由は、「プライドの高いフランス人は他国の言葉(英語)に不快感を持っているから」ではありません。(この理由で英語を話したくないというフランス人は今ではごく少数のようです)。そうではなく、一番の理由は「下手な英語をバカにされたくない」からです。フラットな発音(日本語と似ていて、フランス語はあまり抑揚のない発音をします)のために英語らしい発音ができないことを、恥ずかしいと感じる人が多いようです。 今までフランス人が英語を話している場面に出くわしたことはありますか?フランスでも英語は義務教育となっており、日本に比べ、かなり早い段階から英語の授業が行われています。しかも、フランス語と英語は言語の構成が似ているので、一般論を言えば、平均的な日本人より流暢に英語が話せます。中にはあまりうまくない人も確かにいますが、そこそこ話せていたりするのです。それでも、本人にすればかなり恥ずかしいのだとか。 多くの日本人も英語を話すのが苦手です。それはあまり英語をアウトプット(自分からドンドン話すこと)をしていないのがひとつの原因なのですが、ではなぜアウトプットしないのかと言えば、人前で英語を話すのが恥ずかしいと思う人が多いからです。なぜ恥ずかしいかと言えば、上手な英語を話せない自分を世間にさらけ出したくないという意識があるからです。これはフランス人と同じです。ですが、我々がフランス人に対して思うように、フランス人も、日本人が下手な英語を話そうが話すまいが、そこまで気にすることではないのです。むしろ、どこに行っても英語が下手な人がいるということは皆知っていることなので、下手だからと言って笑われることはありません。 それでも恥ずかしいと感じるのは、人前で恥をかきたくないという根本的な人間の性質もありますが、「何年も学校で英語を習っていたのに話せない」ことに負い目を感じているからかもしれません。その証拠に、義務教育で習わない他の言語(中国語やフランス語)はどんなに下手でも話すことがそれほど怖くなくないですか。 つまりここで言いたいのは、他人からしてみれば、 英語が上手かろうが下手だろうが、そこまで気にしていないのです。気にしているのはむしろ自分だけといっても過言ではないくらい。もちろん誰でもかっこ悪いようには見られたくないですし、どこにでも自分より卓越している人はいるでしょうけど、恥なんて忘れちゃいましょう。どんどん話すことは楽しいですし、また、とても大切なのです。恥を忘れれば、英語はきっとどんどん上達しますよ!Read More »

英語ができると年収が上がる!?

英語ができると年収は上がるのでしょうか?一言で回答すると、答えは「イエス」です。 ■アンケート調査の結果 2016年、株式会社キャリアインデックスがこのことに関してアンケート調査を実施しています。その結果は、以下のように、年収と英語力に相関関係がみられたのです。 年収と英語の日常会話および読み書きができると回答した人の比率 ○700万円以上:48.7% ○500~700万円未満:34.0% ○500万円未満:22.4% もちろん、英語力だけが年収を押しあげているわけではありませんが、これだけきれいに相関してくるとなると、少なくとも「英語力は年収に関係ない」とは言えませんね。 ■グローバリゼーションの波 では、なぜ英語ができれば年収が上がるのでしょうか?これには様々な事情や要因があります。しかし、その要因をたどっていけば「現在の日本はグローバリゼーションの波にのって、市場を国内から海外へと移しつつあり、機会損失をしないための英語力がますます重要となってきたから。」ということでしょう。一例をあげると、年収が高い自営業の人は、積極的に海外とも取引をしているケースが多々あります。国内とだけ取引している人よりもターゲットが広いので売上もあがり、結果、年収もあがるという図式が成立するのです。会社勤めの人の場合、英語ができれば海外赴任を任されることがありますが、その際、海外赴任手当などの特別手当がつくことが多いようです。加えて、単に海外で働くというわけではなく、ある程度重要なポジションを任されるがゆえに海外赴任するというパターンも多く、結果としてそれに見合った給料が支払われているようです。 ■英語力と給与の連結 では、会社勤めで海外赴任しない場合は、英語は年収に影響しないのかというと、実はそうでもありません。上述の通り、多くの企業が海外にビジネスチャンスを見い出しており、そのためにも社員には英語ができるようになってもらいたいと考えています。ところがご存知の通り、我々多くの日本人はまだまだ英語が苦手です。中には英語不要論を展開して周りを扇動し、勉強を放棄しようとする人もいます。こうなってくると、いくら企業が努力しても、なかなか英語のできる社員を育てることはできません。社員に無理やりにでも勉強させる方法とは何か。いくつかの企業の行きついた答えは「英語力を給与に直結させる」ことでした。具体的に言えば、「TOEIC高得点取得を昇格の要件にしてしまう」という企業が多く現れ始めたのです。こうなると、英語ができる人は昇格して給与も上がるが、そうでなければ頭打ちとなってしまう…まさに英語によって年収に差が出る構造ができあがったのです。実際のところ、まだまだ英語を昇格要件としている会社は多くありませんが、確実にその波は広がりつつあります。少なくとも、TOEIC高得点者に金一封など、資格取得手当を出している会社は昔からかなり多くあります。そういった「一時的ボーナス」まで範囲を広げると、英語で給与に差が出るというのは、紛れもない事実なのです。 ■イングリッシュ・ディバイド 以前より「デジタル・ディバイド」(情報格差)という言葉が、ITや次々にでてくるコンピューター関連の情報やサービスを使える人と使えない人たちの間に格差が生まれているという意味で、使われるようになりました。今後このコンピューターやITの発達により、より世界中との通信が容易にできるようになり、国際語である英語の位置づけは、その重要度を増すばかりです。「イングリッシュ・ディバイド」などという言葉は、毎日聞くようなものではありませんが、まちがいなく存在し、それが作り出す格差も日に日に大きくなっています。 仕事で活躍してお金も稼ぎたい。そう思っている方は、英語も「仕事」と割り切って勉強するといいかもしれませんね。ただ、確実に言えることは、割り切って学んだ英語であれ、それは私生活にも多大な恩恵をもたらしてくれるということです。給与に加え、それ以上のものを得ることができますよ!Read More »

中国人・韓国人の英語は日本人より優れてる?

最近よく、「中国人・韓国人は同じアジア人なのに日本人より英語が上手い」という話を聞きます。これは本当なのでしょうか? 例えば2016年度のTOEIC国別ランキングでは中国35位、韓国19位、日本41位と大きく差をあけられています。実際に、日本に旅行に来ている中国・韓国人達を見ていても、日本人より流暢に英語を話す人が多いように思えます。こういった主観的、客観的証拠が、この逸話を生んだのでしょうか。もう少し深く掘り下げてみましょう。 ■中国人とTOEIC 公式には発表されていないのですが、TOEIC受験者は日本と韓国だけで8割(諸説あり)を占めると言われています。残りの2割が、中国を含む世界各国の受験生で構成されていることになります。つまり、中国人のTOEIC受験生は受験人口自体が圧倒的に少ないわけです。これはそもそも、TOEICという試験自体が日本と韓国では圧倒的人気があり、英語力の指標となっているが、他の国にすればTOEICを受験する意味合いが低いからだと考えられます。 では、そんな中国人にとって「あまり意味のない」TOEICを彼らが受験する理由はなんでしょうか?これは、単純労働者としてではなく、グローバルエリートとして英語が使えることを証明するため、TOEICを受験する中国人が一定数いるのではないかと想像できます。特に日本や韓国でグローバル人材として働く場合には、TOEICの点数が重要視されますので、そのために受験する人が多くてもおかしくはないでしょう。つまり、中国では一部のエリートの試験となっている可能性があり、そのため平均点が高いと推測できるのです。とはいえ、2013年時点の中国は12位にランクインしていました。急激にランクを下げている事実から、エリート以外の一般層にもTOEICが浸透しつつあるのかもしれません。 ■韓国人とTOEIC 一方の韓国ですが、こちらは日本以上に人気が高く、かなり多くの人がTOEIC受験を経験しています。つまり、一部エリートだけの試験ではありません。それにも関わらず、日本よりも高い30位にランクインしている理由は何でしょう?この理由は単純に「韓国人の方が、英語ができるから」です。韓国ではTOEICの点数を恐ろしく重視します。日本はまだ「TOEIC受験は絶対に必要」という段階にまで達していませんが、韓国で企業に就職するにはほぼTOEICスコアの提示が求められます。また、各企業が提示する「最低必要スコア」も日本に比べてはるかに高いものを要求してきます。小国である韓国は、英語を使って世界相手に商売しないと生き残れないという背景があり、英語ができない人材は不利になってしまうのです。だから必死に勉強して、TOEICのスコアを上げているわけです。ただ、そんな状況下でも30位であるということは、裏を返せば彼らも元来的に、英語を得意としているわけではないと言えます。 ■英語が上手に聞こえる秘訣 では、主観的に彼らの英語の方が上手いと感じる理由は何でしょうか?仕事を通して会った中国人・韓国人はエリート層である可能性がありますよね。それはきっと英語が上手いこともあってエリートとなっているわけです。観光客の英語も上手いと感じる人もいますが、よく聞いてみると、結局は旅行先での英語なので、実はさほど難しいことは話していません。文章にすれば、ほとんどの日本人が理解できるくらい簡単な英語が多いです。ひょっとすると、一番大きな違いは「話す態度」ではないでしょうか。堂々と話せば、発音や文法などの多少の間違いは問題となりません。怯えて、常にビクビクと話す日本人の英語に比べ、彼らの英語が素晴らしく聞こえるのはそれが原因ではないのかも知れません。 もし自信がないから、英語を話すときに控えめになっているな~と思う方は、逆にどうどうと話してみてください。文法の正確さや、発音のきれいさ、表現の豊かさはいつまでたっても上達の余地があります。現在のご自分のレベルで、自信をもって話せばきっと、中国人や韓国人に負けないくらい上手に聞こえるかも知れませんよ。Read More »

海外アニメはなんで指が4本しかないの?

海外のアニメキャラクターといえば、ディズニーを真っ先に想像する方も多いでしょう。では、ミッキーマウスの指の数は何本あるでしょうか?「特に意識したことがないけど普通に10本でしょ?」という方も多いかもしれませんね。ですが正解は8本です。実はミッキ―マウスに限らず、それ以外の多くのディズニーキャラクターも指は8本です。さらには、「シンプソンズ」や「バックス・バニー」、「トムとジェリー」も指がそれぞれ片手に4本しかありません。これはなぜなのでしょうか? 実は、ディズニー以前のアニメは5本指のキャラクターも存在しましたが、1920年代後半のミッキーマウス登場以降辺りからほぼ全てのカートゥーンキャラクターが4本指になりました。ということは、ディズニーキャラクターがなぜ4本指なのかを探ってみればこの謎は解けるはず。さっそく調査してみたところ、いくつか説があることが判明しました。   ■説その1 当時のアニメは今ほど滑らかではなかったからだという説です。映像がガタガタと揺れたので、指が5本あると6本に見える。だが4本にすれば5本に見えて丁度良い、というのです。しかしながら、この説が本当である証拠は見つけることができませんでした。   ■説その2 次は、ウォルト・ディズニー本人が「5本も指があったら、手がバナナにしか見えないじゃないか。4本で丁度いい」という考えに基づいて4本指としたという説です。実際に、ディズニーを始めとした海外アニメのキャラクターは、円で構成されたような丸みのある形をしています。手の平や指も、かなりふっくらとしているのです。これが「指が5本もあるとバナナに見える」という現象を引き起こします。ところが、逆に4本であればバランスがよくキレイな手に見えるのです。このウォルトの発言は多くのサイトで紹介されていたので、かなり信ぴょう性は高いようです。   ■説その3 近年ディズニーのアニメーターが、キャラクターが4本指である理由をBBCのインタビューで語るということがありました。その信ぴょう性MAXの説(事実)は次の通りです。 「指が5本より4本の方が、時間をかけずに描けるから」 拍子抜けですが、実際アニメ作りとは何万枚も同じキャラクターを描く作業です。指1本少ないだけでも、かなりの時間を節約することが可能です。また、ディズニーを始め、キャラクターの多くが動物をモチーフにしているか、人間だけど人体的特徴を忠実に表していないキャラクター(例:シンプソンズ)など、特に現実に従って5本指にする理由もなかったのでしょう。(事実、現実的な人体の特徴を帯びたディズニープリンセスは5本指です)。   という訳で、海外のアニメを見ていてなぜ指が4本しかないの!?と不思議に思っていた方は、謎説ききになりましたか?あなたはどの説が一番納得いきましたか。Read More »

留学は日本企業の就職に有利か?

英語などの他言語を身につける一番の方法は、やはり留学でしょう。24時間他言語しか話されない環境に身を置くに留まらず、その国の生活や文化思想を学ぶことで、よりいっそうその言語を深く理解できるからです。ただし、留学にはかなりお金がかかるということもあって、最近では短期留学が流行しているというのは、以前の記事でも取り上げました。今回は留学と就職の関係を見ていきたいと思います。短期留学は果たして就職に有利に働くのでしょうか?また、長期で留学すると、日本で就職が有利になるという傾向はあるのでしょうか?これに関し、よくあるパターンごとに紹介しています。 ▼海外の大学に4年間通い卒業した場合▼ このケースが一番就職に有利に働きます。企業側としても、4年間も海外にいた上に、卒業までしているのだから、相当語学が堪能であるであろうことが期待できます(もちろん、その期待を満たすだけの実力を身につけているという前提です)。ただし、このケースでも不利に働く要素はあります。1つは、かなり有名な大学以外は日本での知名度がないので、単に「英語ができる人」と判断されてしまう可能性があること。もう1つは、海外に長く暮らしていたので、日本的な考え方や思想に馴染めるのかを心配されてしまう可能性があることです。面接の際は、日本企業文化で働いていけることを十分アピールすることが重要となってきます。 ▼1年未満の語学留学をした場合▼ このケースはやや不利になるかもしれません。この短期留学は通常、学歴としては認められず、いわゆる塾のような扱いになってしまいます。よって、あくまでも日本で所属している大学や学校だけを見られることになります。また、1年留学したということで、企業側からすれば、他言語を流暢に扱うことを期待しますが、実際1年の留学だけでは、その言語に流暢になる人は稀です。結果、面接では企業の期待値を下回り失望されるというパターンがなくもないのです(ただし、これは個々人の努力量や、その企業がどのような基準をもっているかにもよります)。このケースで就職に有利に働かせるためには、まじめに勉強をしてしっかりと語学を身につけるしかありません。 ▼会社を辞め、1、2年間語学留学やワーキングホリデーをした場合▼ 実はこれが一番不利になるパターンです。社会人になってからの留学は計画を持って慎重に判断する必要がありそうです。 まず、会社を辞めた後の期間は「離職期間」と見なされます。この期間は通常6カ月を超えると再就職が不利になりますが、留学していてもそのことに変わりはありません。この不利を埋めるだけの何かを身につけて帰ってくるのであればまだいいのですが、現実にはそうなる人は多くありません。行き詰って仕事を辞め、海外の開放された空気の中で骨抜きになってしまう日本人が少なくないからです。そういった現実を踏まえ、「仕事を辞めて海外に遊びに行ってたんだ」ととらえる人事部が多いようです。 語学留学でなくワーキングホリデーであってもこの事実には変わりはありません。学生としてではなく、仕事経験を積んだと思われたいところですが、ワーキングホリデーで就ける比較的簡単な職種と、帰国後日本で就きたい職種には通常大きな隔たりがあり、ワーキングホリデーの経験は「アルバイト経験」としか見なされないことが多いからです。 ▼MBA留学をした場合▼ では、社会人になってからの留学が有利になるパターンはあるのでしょうか?本気で自分の進路を変えていきたいのであれば、有名大学でMBAを取るというのがひとつの選択肢です。MBAを持っているということは、それだけ専門的な知識を有しているという証明であり、職業経験値と同等かそれ以上に高く評価されます。少なくとも、その留学期間中を「遊んでいた」と見なす人はいないでしょう。同時に、MBAを取得するだけの英語力も証明できますので、就職にかなり有利に働くと言っていいでしょう。 ただし、ここにも注意点があります。一つはMBAをどこで取るかが重要になってくることです。有名大学のMBAでないとほとんど評価されないケースも多くあります。次に、そもそもMBA取得者を評価している企業・職種が限定されるということです。帰国後の就職志望先をきちんと調べた上で、留学を決定しましょう。 このように、留学もその方法やタイミングによっては不利にも有利にもなります。共通して言えることは、それが長期であれ短期であれ、海外に行ったからには、流暢レベルになって帰ってこないと就職面では厳しい結果になる、ということです。それでも、海外で生活することによってしか感じ取ることのできない異国の文化やそこに住む人の価値観を肌で理解することは、言語習得よりもダイナミックにその人の思想や人生をリッチにしてくれることは間違いありません。人生を一変させてしまう可能性もあることですので、自分のキャリアプランをしっかりと考えた上でチャレンジしてみてください。Read More »

外国人にホームステイしてもらうには

あなたは以下の質問全てに当てはまりますか? ・家に空き部屋がある ・国際交流に興味がある ・世話好きだ もしそうであれば、ホームステイで留学生を受け入れるということに興味がもてるかもしれません。スタート方法は非常に簡単です。日本語学校や社団法人などで、ホストファミリーを募集していますので、それに登録をするだけです。しばらくすれば、あなたの家に外国人の「家族」がいることでしょう。「ホームステイ 受け入れ」「ホストファミリー 登録」などでインターネット検索してみてください。 ただし、ホストファミリーになることに対し、過度の期待を寄せている人は注意が必要です。色々と世話をしてあげたのに、期待した反応が得られず意気消沈したホストファミリーの話は数多くあります。自分が「良かれ」と思ってやっていることや、「普通の日本人なら喜ぶ」ことをしてあげても、相手は異国の人間です。同じ価値観を持っていないことも多々ありますので、事前に相手の希望を聞いてあげるとよいでしょう。 また、英語ばかりを使って会話をし、留学生をがっかりさせるというケースもよくあります。もちろん、せっかく外国人が泊まっているのだから、外国語を少しくらい教えてもらいたい、または自分の子供に教えてやってほしいと思う方もいることでしょう。それは悪いことではありませんが、留学生からしてみれば、まさにその逆を望んでいるはずです。もし英語で話したいなら、まずは本人に「お願いする」形で実施し、通常は日本語で会話するようにしたいところです。 ホームステイとは、留学生を「家族の一員」として受け入れることです。よって、家族以上に気を遣う必要もなく、お手伝いも、自分の子供同様にしてもらって構いません。また、外国人としてではなく、「日本人」と同様に交流してあげることがホームステイ成功のカギです。お互い肩肘をはらない関係を構築できれば、今後一生の付き合いとなることも珍しくはありません。 最後の注意点として、海外ではホームステイをビジネスとして行っているホストファミリーの話をよく聞くかもしれませんが、日本では金銭的な恩恵はほとんどないことを覚悟しましょう。ホストファミリーとして登録した機関によりますが、通常は生活費ギリギリの「謝礼」しか支払われません(場合によっては、完全ボランティアで謝礼無しということもあります)。さらに、ホスピタリティに溢れる人が多い日本人ホストファミリーは、遊園地に連れて行ってあげたり、服や物などを買ってあげたりと、ついついしがちです。結果的に、むしろ金銭面ではマイナスになることもあるので、副収入源ではないという点は理解しておきましょう。 ここまで読んで、ホームステイというオプションがまだ魅力的という方は、トライしてみてはいかがでしょうか。必ずしも期待するように物事が運ばないこともあるかも知れませんが、期待以上のことが起こることもあるかも知れませんよ。Read More »

外国人たちが証明!留学しなくても語学は話せるようになる!

日本人が、自身の英語力を客観的に示すためによく利用されている試験と言えば、TOEIC(Test of English for International Communication)や英検などです。同じように、外国人が日本語能力を客観的に示すために利用している試験も存在します。それは、JLPT(Japanese Language Proficiency Test)日本語能力試験です。 日本語能力試験は全部で5つの「級」が存在し、N5の初級からN1の上級まで存在します。試験内容は、「文字」「語彙」「文法」に加え、「読解」「聴解」を試すものとなっており、およそ6割以上(N1は7割)を正解すれば合格となります。 日本では、最高ランクのN1レベルを取得していることを条件とした求人が多く、最低でもN2を持っていないと「日本語が流暢ではない」とみなされるようです。これを逆に言えば、N1を持っている外国人は、日本のビジネスシーンで問題なく活躍できるだけの力があるということです。もう少し具体的に言えば、日本語能力試験の公式ページによれば、N1の取得者は以下の能力があるとされています。 ■日本語検定試験のN1レベル合格者 ・幅広い話題について書かれた新聞の論説、評論など、論理的にやや複雑な文章や抽象度の高い文章などを読んで、文章の内容や構成を理解することができる。 ・幅広い場面において自然なスピードの、まとまりのある会話やニュース、講義を聞いて、話の流れや内容、登場人物の関係や内容の論理構成を詳細に理解したり、要旨を把握したりすることができる。 (※上記は、日本語検定試験Webサイトより抜粋) また、多くのN1保持者はおよそ2,000の漢字を使いこなし、10,000の語彙を操れるそうです。我々日本人が9年間の義務教育で学ぶ漢字の総数も約2,000文字であることを考えると、かなり流暢に日本語を使いこなせるレベルであることがわかります。 もちろん、外国人にとってN1取得はそう簡単ではありません。それでも去年2016年の第2回試験では、国内では10,152人、海外でも64,866人がN1を取得したのです。この数字はかなり脅威的ではないでしょうか?半年毎に10,000人もの「日本語ペラペラ」を公証できる外国人が国内で、また海外ではその6倍以上のおよそ65,000人が誕生しているのです。また、この時のN1試験では、国内受験者の合格率は29.8%に対して、海外受験者の合格率は30.9%でした。ほとんど率が変わらなかったのです。さらにN2においては、国内28.4%に対し、海外39.8%となりました。 これらの数字は、その言語が使われている国に住んでいなくても、言語は勉強すれば必ず上級レベルに到達することができる。逆に、まじめにやらなければ、せっかく学ぼうとしている言語を話す国にいようとも身につかないということの証明なのかもしれません。もちろん、何が原因でこういう結果になっているのかは一概には言えませんが、少なくとも、異国の言葉を自国でもきちんと学べるということには間違いないでしょう。 この話は、勉強している言語を話す国に行かないとその言語を習得することはできないと思っている方には朗報です。なぜなら海外には、自国にいながら日本語を上級レベルまで伸ばした人たちがたくさんいるのです。他言語を習得するという難易度が、どの言語においてもおおよそ同じであると仮定すれば、彼らにできて私たちにできないことなどありません。日本にいながら英語を勉強していて、そこに行き詰まりを感じている方!もう一度自分を信じてみましょう!Read More »

国際的に影響を与えた日本のアニメや特撮

「海外で一躍有名となった日本のアニメ」と聞けば、恐らく皆さんは『ドラゴンボールZ』や『セーラームーン』、それに『ポケットモンスター』を想像するでしょう。もちろん、これらは大正解です。大抵の国の人が上記作品を知っていますし、小さい頃よく観ていたと回答する外国人も多くいるはずです。最近の日本コンテンツの輸出は勢いを増しており、これら「往年の名作」に加え、深夜帯のアニメもすぐに翻訳・放送されているという状況です。これにより、日本人並、さらには日本人より日本のアニメに詳しい外国人も現れるようになりました。今回は、このような「文化交流」をちょっと覗いてみましょう。 ■どらえもん 日本では誰もが知っている「ドラえもん」は意外に知っている外国人が少ないのです。実は海外では、のび太がドラえもんに頼りきるという構図は、子供のお手本として相応しくないという考えがあるようで、特にアメリカでは2014年まで放送されることはなかったのだとか。 ■トランスフォーマー 現在は実写映画化もされているアメリカの人気コンテンツ、「トランスフォーマー」(英名では複数形の「s」が着いて「トランスフォーマーズ」)がもともとは日本発祥であることはご存知でしょうか?タカラ(現タカラトミー)が発売していた変形ロボット玩具に目を付けたアメリカの有名おもちゃ会社が業務提携をし、その際「トランスフォーマー」の設定が各ロボットに付与されていきました。その後、マンガやアニメ、映画とフランチャイズ展開をしていったのです。 ■スパイダーマン アメリカ発祥の「スパイダーマン」ですが、実はオリジナル日本版が存在しています。70年代、東映とマーベルコミックが業務提携し、お互いのコンテンツを好きに使って良いという契約をしました。そこで東映側はスパイダーマンを実写化したのですが、このスパイダーマンは宇宙人という設定で、巨大ロボットに変形する宇宙戦艦を所持しているという、オリジナルは現代バージョンのストーリーからかけ離れた内容でした。しかしながら、この日本版スパイダーマンが巨大ロボットと共にAmazing Spider-Manの12号(2015年)で登場し、オリジナルのスパイダーマンと共演を果たしました。これはトランスフォーマーほどではないにせよ、アメリカ側の逆輸入パターンですね。 ■恐竜戦隊ジュウレンジャー & パワーレンジャー こちらは「巨大ロボットを所持するヒーロー」という設定ですが、現在も続く「スーパー戦隊シリーズ」へと受け継がれていくことになります。そのスーパー戦隊である「恐竜戦隊ジュウレンジャー」が、後にアメリカへと渡り、「パワーレンジャー」と名前を変えて放送を開始しました。変身後の戦闘シーンは日本のオリジナルを流用しつつ、外国人キャストによって変身前のシーンが演じられたこのシリーズは、たちまちキッズの間で大人気となりました。現在でも新しい「パワーレンジャー」シリーズが放送され続けており、今年2017年にはハリウッド映画化も達成してしまいました。 このように、身近な日本文化が意外な部分で海外と繋がっていることがあります。今回はアニメや特撮に関する話でしたが、その他の分野でも様々な形で、日本は世界と繋がっているのです。こういったことを知っていくと、遠い国々が身近に感じられますね。Read More »

小学生の英語力が上昇中?

「最近は、子供の方が英語をうまく話す」そんな話をよく聞くようになりました。実際、多くの書店では、英語の教材で一区画が埋められているほど現在は英語「ブーム」ですし、学校の英語教育も小学校からスタートするようになったことや、少子化によって多くの家庭で、子供一人ひとりにかけることのできる教育費が上がったことなどを考えると、あながち間違いではないのかもしれません。   しかし、これらはあくまで想像にすぎません。根拠のない想像をここで書いても仕方がないので、実際にもっと客観的な証拠がないものか調べることにしました。結論から言えば、確かな証拠となる情報を見つけることはできませんでした。しかしながら、一つ興味深いデータが、日本英語検定協会から発表されていました。それによると、2011年度から2015年度にかけて、英検の小学生受験者数は24%も増加したというのです。しかも、2015年の第1回と2016年の第1回の小学生受験者数は10%増となっているとのこと。   現在30代の世代が小学校だったころ、英検受験者といえば、多くが中学生で初めて英検を受けるというのが普通でした。小学生で受けるのは一部の英語学習を徹底的にやっている特殊な子と認識されていました。(少なくとも子供たちの間では)。それは単純な話、英語は中学から学習するのが普通であり、小学校ではABCの書き方すらもよくわからない状態なので、英検などそもそも受けられるはずもなかったからです。これらの事実から、現在の学校教育も合わせて確実に英語の早期学習化が進んでいることが伺えます。ですが、これだけでは小学生の英語のレベルが「上がった」とは言いきれません。より正確にみるために、どの級を受験しているのかを見てみました。   なんと、2015年の第1回と2016年の第1回の比較において、小学生志願者数が最も増えたのは英検準1級なのだそうです。TOEICのスコアで表現すると、準1級はおよそ700点台前半(諸説あります)に相当します。残念ながら、合否のデータは見つかりませんでしたが、志願者はそれに準じた能力を持っているはずです。5級や4級などは、親に言われたからとりあえず受けるという小学生は多くいそうですが、準1級ともなると、ある程度勉強に励んで実力がついてこなければ、そもそも「志願する」という発想には至らないからです。   一昔前までは、中学卒業までに3級、高校卒業までに2級取れれば優秀と言われていました。この事実からも、小学生で準1級を志願するということが、いかに飛び抜けているのかがわかるかと思います。とはいえ、総務省統計局によれば、2016年の全国の小学生総数は640万人であり、それに対する2016年第1回の英検小学生受験者総数はわずか6.3万人。まだまだ、英語ができるスーパー小学生はほんの一部ということになります。ただし、確実に「英語ができる」小学生が増えてきているという事実には間違いないようです。Read More »

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